ケン・ローチ

ケン・ローチは、1936年生まれ、イギリスのヌニートン出身の映画監督。本名はケネス・チャールズ・ローチ。

オックスフォード大で学んだ後、BBCに入社しテレビシリーズの演出を手がける。
1968年に『夜空に星のあるように（Poor Cow）』で映画監督デビュー。翌年には『ケス』を発表し、英国アカデミー賞作品賞・監督賞にノミネートされた。

一貫して労働者や貧困者の視点から映画作りに取り組み、『ブラック・アジェンダ／隠された真相』（1990）、『リフ・ラフ』（1991）、『レイニング・ストーンズ』（1993）『レディバード・レディバード』（1994）、『大地と自由』（1995）、『カルラの歌』（1996）、『マイ・ネーム・イズ・ジョー』（1998）、『SWEET SIXTEEN』（2002）等の作品で、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの三大映画祭やヨーロッパ映画賞などで次々と受賞。イギリス社会派映画監督の代表格として国際的な評価を得た。

2006年にはアイルランド独立を闘う青年たちを描いた『麦の穂をゆらす風』でついにカンヌ国際映画祭の最高賞、パルム・ドールを受賞した。

その後もコメディを含む意欲的な作品を発表し続け、国際映画祭の常連となった。
2016年には『わたしは、ダニエル・ブレイク』で二度目のパルム・ドールを獲得した（史上8人目）。

政治的な発言も活発で、2013年には反緊縮、環境保護や反戦を訴える左派政党「レフト・ユニティ」の結党に関わった。